【アート de はっぴぃ ☆ アトリエ web マガジン】 vol.6 – コラム「これでいいの??」~ママの心配にお答えします~

コモソル mini コラム:Los ninos COMOSOLとは

Los ninos COMOSOLとは「太陽のようなコドモ」ということ。
創造的で元気なこども達が新しい時代を切り開いていきます。

「これでいいの??」~ママの心配にお答えします~

「何を描いたのか?わからない」
「真っ黒けの表現が心配」
「これでいいの??」・・・

お話を解りやすくするために、絵の具使いを例にしてみます。
目の前に大きい画用紙が置かれたとします。その横にはまっさらの絵の具があります。
いつものことですが、まっさらは嬉しくてワクワクします。黄色い絵の具をパレットの上に出してみます。パレットもまっさらなので、ニョロニョロと出された黄色は眩しいほど光って見えます。
軽い興奮が小さい息になって口先からこぼれます。
絵の具の箱に目をやると、色々な色が出番を待っています。次はアオと決めてパレットに出します。
しばらくすると、12色全部がパレットに勢ぞろいしました。全部の色がキラキラしていて大満足です。
いつまでも、このままにしていたいと思いました。
かたわらに目をやると、筆があります。「使ってごらん!」と筆が、話しかけてきます。
黄色を筆に付けてみました。次に、そのままアオの所に持っていってグニュグニュ混ぜてみました。
緑のような?いや!黄緑になりました。思ってもいなかった黄緑です。ビックリ大発見です。
こうして、全部の色を混ぜていきました。パレットの上で長い時間が流れていきました。
名前のつけようのない暗褐色でいっぱいになったパレットを洗って、その日のアトリエは終わりました。
そして、何もしていないやっぱり、真っ白な画用紙が残されていました。

いかがですか?この子の混色の様子は、物質を調合する歴代の化学者の実験に似ていて、未知なる新世界乗り出す冒険家のようでもあります。アトリエでは、このような出来事は、頻繁に起きています。
ところで、そこに残された真っ白な画用紙なのですが、この様子を見て何も描かれていないとして単純に否定できますか?

チョットしたキッカケから興味が生まれ、その興味が次の興味を生み出す。
あたかも興味がチエーンのように繋がって生み出される様子は、「自主性」という言葉に集約されます。
自身の意欲や自身の決定を必要とするものが「自主性」であり「主体性」であるのです。

教育の場でよく言われる格言「子どもの仕事は遊ぶこと」は、この辺りからきています。
遊びは、自分で意欲しないと遊べません。
誰かに指示されても面白くありません。
自分で決定できないと長続きしません。
一見、遊びのように見える仕草の中には沢山の「興味」が隠されていることを発見してください。
「意欲」があることを発見してください。
絵の具で真っ黒けになったからといってがっかりしたり、真っ白けの画面を指して不要だなどと片付けないでください。
そこに至る流れを確かめてください。
「結果」より「過程」の方がお子さんにとって遥かに大切なものだと思います。

コモソル mini コラム
著 : 井上義教 (イノウエヨシノリ)
アトリエ太陽の子 主宰
太陽の子芸術教育研究所 主宰
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